Mac を使うようになってから SPSS は入れてません。哲学的にその組み合わせは合わないと個人的に考えているので。
ただ,分析の相談でなぜか SPSS の sav 形式のファイルを送ってくる人もいるので,そのファイルを SPSS の入っていない Mac で読み込んで,Excel などで開く方法の備忘録です。
1. R を使う方法
R へのデータのインポート(scratch-R)や,「Rを使って,SPSSデータをcsvファイルに変換する方法」で紹介されている,foreign パッケージを使って変換しようとすると,日本語フィード名が入っているとエラーが出たので,memisc パッケージを使用。(参考)
install.packages("memisc") # パッケージのインストール library(memisc) dat <- as.data.set(spss.system.file("filename.sav")) head(dat) # 読み込んだデータの確認 write.csv(dat, file="filename.csv", quote=F, fileEncoding="CP932") # csv ファイルに書き出し。fileEncoding="CP932"で日本語文字化け回避。
2. PSPP を使う方法
PSPP は,SPSS に見た目がそっくりな統計解析ソフトウェアですが,無料で提供されており,さまざまな OS で使用できます。(ただし,PSPP でできる分析は,オプションを入れない IBM SPSS Statistics Base と同程度なので限定的です。)Wikipediaの説明
PSPP の開発プロジェクト (かつては “Fiasco” と呼ばれていた) は、SPSS のフリーなオープンソースの互換ソフトウェアを作り上げることを目的としている。SPSS のソースは公開されておらず、利用条件には厳しい制限とDRMが課せられているため、ライセンスを更新しなければ限られた期間だけしか使うことができない。それはおかしい、納得できない、とPSPP の開発者は考え、ライセンスの期限切れ以外は SPSS と同じ機能を持つソフトウェアを開発し、万人が共有、改良できるものにしたいと考えた。(Wikipedia より引用)
数年前に触ってみたときは,英語版しかなく動作も遅かったのですが,今回使ってみたところ,日本語化されていてサクッと動きました。
<手順>(参考)PSPP for OS X を使用。
- sav ファイル(SPSS のファイル)を読み込む。
- ファイル > 新規作成 > シンタックスで,LIST. と大文字ピリオドつきで入力し実行する。
- 出力の画面で,ファイル > 書き出し で HTML(*.html) で保存。csv や txt で保存すると日本語が含まれている場合に文字化けする。
- 作成された HTML ファイルを開き,データをコピーし,Excel にペーストする。
MacR で,もっと楽に変換できることを期待してたりします…